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藤村 卓; 田村 直幸
J.Phys.Chem., 79(17), p.1859 - 1863, 1975/00
ポリエチレン(PE)を60Cで延伸し分子鎖を十分に揃えてから、77°Kで電子線を照射する事により、ラジカル対による分離の良いMs=1のESRスペクトルを得ることに、高分子で初めて成功した。スペクトルの得られたラジカル対の構造を決めるために、一軸延伸試料についてMs=1スペクトルにおける微細分離の理論的な角度依存曲線を算出した。この理論曲線と実測値とを比較した結果、二つの主鎖型アルキルラジカルがPEの二分子間に生じた分子間ラジカル対よりは、一分子内に生じた分子内ラジカル対の方が実験事実とより良く一致することが分った。二つのラジカルを結ぶ方向は分子鎖に平行であり、その距離は531である。この分子内ラジカル対は二重結合生成の先駆体であると考えられる。スペクトルが実測された分子内ラジカル対以外にも、PEには他の型のラジカル対の存在することを示す、いくつかの事実が見い出された。